写真 国際子ども平和賞 受賞 川崎レナさん

社会問題が身近になったのは「人を笑顔にする活動」の面白さ。

「私たちが暮らす多様な世界を反映するために政府のシステムを変え、二度とこの政治システムで絶望を感じる人がいなくなるよう人生をかけて働きかけたいと思います」。これは子どもの権利に貢献した若者に贈られる「国際子ども平和賞」を受賞した、川崎レナさんの言葉。14歳で環境や人権問題などに取り組むNPO「アース・ガーディアンズ」の日本支部を設立し、若者に政治や社会への参加を促す取り組みが評価された。過去にはマララ・ユスフザイさんや環境活動家のグレタ・トゥンベリさんも受賞している。

こうした活動はインターナショナルスクール初等部の頃、世界には政治的事情で教育を受けられない子どもがいると知ったのがきっかけ。「ユニセフの活動をまとめた『ランドセルは海を超える』という本と出会って。難民キャンプにいる子どもたちに、使わなくなったランドセルを贈るというクリエイティブな援助活動に驚くと同時に、恵まれた私たちがポジティブな変化を起こしたいと考えるようになりました」。そこからクラスの仲間と描いた絵を文化祭で販売し、収益を届けた。そこで得たのは「みんなで、誰かのために、何かすること」が楽しいという体験。「はじめて社会問題を身近に感じられました。友だちや先生が応援してくれたのが大きかったですね」

中学ではより大きな社会問題に学ぶことで、逆に自分の活動への無力感を抱くようになり、さらにコロナ禍でイベントもできない期間が訪れる。その頃、テキサスを拠点に環境問題に取り組むNPO『EarthX』が実施するインターンシップに応募、ここでモデレーターを務めたイベントで、NPO『アース・ガーディアンズ』と出会う。年齢もさほど変わらない彼らが、社会を動かす姿に感銘を受ける。すぐに連絡し、日本支部を立ちあげた。

こちらには関西や関東の中高生を中心に約60名が参加。河川清掃といった環境保護や、子どもの意見を政治の場に届ける仕組みづくりとして、10代の若者と地域の政治家をつなぐオンライン会議といった活動も行っている。そうしたなか、あかるクラブの運営する「サンタバル」も知った。「Z世代にとって少し敷居の高いチャリティも、飲んで食べて気軽に楽しく参加できるのがいいですよね。私の活動も人に喜んでもらうことがベースなので、同じ想いです。同世代にももっと知って欲しいな。将来は人に“どうせ”と言わせない、可能性を止めないシステムづくりがしたい。それが人を笑顔にすることにつながれば」